スマートロック QrioとAkerunの比較
スマートロック Qrioの導入で早朝利用を開始しました。
久しぶりの個人Blogの更新です。Umidassでは、2016年5月から会員さま向けの7時からの早朝利用を開始しました。早朝利用については、以前からご要望をいただいておりましたが、鍵の問題などがあり、なかなか実現ができませんでした。
今回、スマートロックQrioを導入することで早朝利用が可能となりました。Qrio導入にあたって、スマートロックのQrioとAkerunの検証をおこないましたので、参考までに記事にさせていただきます。
余談ですが、これまでUmidassは全営業時間にスタッフが常駐しておりました。コワーキングスペースは、Umidassのように全営業時間にスタッフが常駐するスタイルよりも、一部の時間はスタッフがいて、スタッフが不在の際には電子錠などで入室して利用することができるというスタイルのところが多いようです。
Umidassでも、開業時に電子錠の導入は検討したのですが、扉の形状などから導入には費用がかかることから見送りしました。3社ほどに導入の見積もりを取りましたが、最低でも40万円はかかるとのことでした。
当時からスマートロックもあったのですが、まだまだ導入事例が少なく、またスマートロックについても扉の形状的に取り付けに難しい点がありましたので、検討を保留していました。
スマートロックとは何か?そのメリットは?
スマートロックという単語を当然のように使ってきましたが、少しスマートロックの説明です。スマートロックは、スマートフォンで解錠、施錠ができるようになる鍵のことです。スマートフォンを鍵とすることと、既存のサムターン錠に追加で取り付けることができることでさまざまなメリットがあります。
鍵を容易にシェアができ、権限を与えることができる
スマートロックの場合には、鍵をスマホに対してシェアをすることができます。また、シェアした鍵に利用ができる曜日、時間、期間などを設定することができます。容易にシェアできると書きましたが、不特定多数に拡散することはできません。鍵やカードキーなどの物理的な鍵と異なり、合鍵を作ったりする手間もいらなければ、鍵を与えたらいつでも入られるということもありません。
鍵を無くすことがない。スマホを落としても外部から無効にできる
鍵自体がスマートフォンに入っていますので、鍵単体で無くすということはありません。とはいえ、スマートフォンを無くすことはあるかもしれません。その場合にも、外部からその鍵を無効にすることができます。誰かが鍵を落とした時点ですべての鍵を取り替えるといったことや、鍵を返してもらえないということもありません。
安価に簡単に設置ができる
スマートロック自体はさまざまな価格帯の商品がありますが、今回、紹介するQrio、Akerunともに数万円で導入することができます。また、既存のサムターン錠を活用するため、工事なども不要です。本格的な電子錠の取り付けと比べると各段の価格差です。
QrioとAkerunの比較
Umidassでは、スマートロックの導入にあたってQrioとAkerunの比較をしました。まず導入にあたって、Umidassの要件です。
Umidassへのスマートロック導入の要件
Umidassでは、下記の3点を要件としました。詳細は口述しますが、一部の時間はスマートロックで解錠施錠をおこない、スタッフがいる時間は開放するという要件がなかなかやっかいでした。ちなみに費用を考えなければ、時間帯や曜日で鍵の状態を変更するのは、いわゆる電子錠で簡単にできます。
1.早朝時間など一部の時間のみをスマートロックで解錠して入室できるようにしたい。
2.スタッフがいる時間帯は鍵をかけずに誰でも出入りができるようにしたい。
3.できるだけ費用を抑えたい
当初はQrioもAkerunも取り付けできないと言われた。
要件云々よりも、取り付けができないと意味がありません。実はQrioもAkerunも当初は取り付けることができないと言われました。
少しわかりにくいですが、これがUmidassのサムターン錠です。サムターンとドアのストッパーの間に隙間がほとんどありません。そのため、QrioもAkerunも取り付けができないと言われました。
この点について、親しくしている工務店の方に聞いたところ、サムターン錠の位置を少しずらすか、ストッパーを少し削れば問題なく取り付けることができるということでした。
通常は、スマートロックは誰でも設置ができるようになっているのですが、Umidassについては少し加工をしました。実際にはさまざまなことを考えた結果、この鍵はそのまま残して、従来の鍵とは別のサムターン錠を追加しました。それでも数万円で済みました。もし、取り付けできないといわれた場合にも鍵屋さんなどに相談してみるといいでしょう。
QrioかAkerunか
QrioもAkerunも取り付けすることができるとわかったので、どちらを取り付けるかの選定です。
価格面とレンタル可能かどうか
Qrioは、買い取りのみとなりQrio公式サイトで18,000円(税別)となります。ちなみに楽天やAmaon、Yahoo!ショッピングなどでも購入可能ですが、公式サイトよりも高くなりますので、特別な理由がなければ、Qrio公式サイトで購入すればよいでしょう。
Akerunは、Akerun公式サイトで36,000円(税別)で購入可能です。Akerunの場合には、買い取りだけでなくレンタルプランもあります。レンタルの場合には、オプション機器もついて月額9,500円(税別)です。ちなみにAkerunは、14日間の無料トライアルプランがあります。
価格面では、Qrioが本体自体安く鍵の発行数などによって追加費用が発生することはありません。一方で、Akerunの場合には、10個以上の鍵の発行で月額4,000円?(要確認)が必要となります。また、WEBで管理をするためのAkerunリモートなどを導入すると月額9,500円(税別)が必要となります。
ちなみに本格的電子錠を導入した場合には価格的には40~100万円ほどですが、リースが可能な場合が多く、そうなると月額の支払いは1万円前後となるため、月額9,500円を支払うと安価とは言えないかもしれません。
機能面の比較
機能的には、解錠・施錠についてはほとんど機能差はなく、大きな機能差としてWEB上で管理が可能かどうかという点にあります。Akerunの場合、Akerunリモートを導入するとWEB上での管理が可能となり、遠隔で鍵の状態を確認したり、解錠、施錠ができます。一方で、Qrioは、WEB上での管理ができないため、遠隔での状態管理や解錠、施錠はできません。
※QrioもAPIが公開されており、遠隔で操作ができるようになるようなニュースリリースもありましたので将来的には可能になるかもしれません。
Umidassへの導入はAkerunよりQrioが要件を満たしていた
Umidassへの導入にあたっては、AkerunよりもQrioが要件を満たしていました。
要件として上げていた、スマートロックで解錠・施錠をする時間帯と解放状態にする時間帯があるという要件が問題になりました。
Qrio、Akerunともに解錠後に自動でロックをするオートロック機能があります。ちなみにQrioは、解錠後にオートロックを作動させる時間を10~60秒で設定できます。一方でAkerunはセンサーで扉が閉まった時点でオートロックが作動します。この点についてはAkerunの方が正確にオートロックが作動するという点ですぐれています。
スマートロックで解錠・施錠する時間帯には、オートロック機能を作動させ、解放状態にしたい時間帯はオートロックを無効にすればよいということになります。このオートロック機能の設定には、Qrio、Akerunともにオーナー権限を持ったIDのみが管理ができます。
ここで問題として、Akerunはオーナー権限を一つしか発行できないということがありました。つまり私のスマホがなければ、設定ができないということになります。これは困ります。。。一方で、Qrioは複数のオーナー権限を発行できます。この点について、Akeunのサポートに相談をしましたが、最終的にはオートロックを作動させたくないときはAkerunの電池を抜くように言われました。これはちょっと残念な回答です。
ということでQrioに決定しました。実は、もともとQrioは反応が悪いという評判があり、Akerunの方が評判が良かったので、Akerunの導入を予定していました。ですが、Qrioがファームウェアがアップグレードされたことで反応に問題がなく、上記のオートロックの問題と価格差があったため、Qrioに決定しました。
追加で1点、Akerunの問題がありました。Akerunには、軽くタッチすると鍵を開閉してくれる機能があるのですが、Umidassの場合、子供が出入りすることもあるので、不必要に開閉してしまうというリスクもあることがわかりました。
今回、Umidassでは、Qrio導入となりましたが、Akerunの方がWEBでの管理ができるという優位性があります。また、Akerunは無料トライアル期間がありますので、まずはAkerunをトライアルしてみてもよいと思います。(Umidassでもそのようにしました。)
「Qrio」と「Akerun」の購入方法
「Qrio」はAmazonや楽天で購入可能
「Akerun」は公式サイトからの見積もり、問い合わせが必要
「Akerun」は公式サイトからの見積もり、問い合わせが必要となります。