これから目指す働き方、ワークスタイル
コワーキングスペースを運営している人などと話をしているとよく話題にあがるのは、これからの働き方、ワークスタイルは変わっていくということだ。だが、そのとらえ方は人によって異なっているように感じます。
だが、共通しているように思うのは、会社という組織に所属しているということは安定しているけども、好きでもないこと、やりたくないことをしなければいけない。そうではなく、やりたい仕事があるときだけその仕事に加わるということを実現できないかと思っているという方向性です。
こう聞くと、ほとんどの人は安定が大事なので、そんなリスクのある生き方はできないと言うだろう。最近のニュースなどでは非正規雇用が増えているということがよくあげられます。確かに、誰だって安定した生活、人生を送りたいと思う。だけど、正社員=安定という構図には限界があるのではないかと思う。
そもそも正社員っていつからあるのか?
少し調べてみると、正社員という言葉自体は、1980年代にパートタイマーの増加とともに、パートタイマーとの区別のために呼ばれるようになったそうです。ただ、多くの人が求めているのはそういうことではなく終身雇用的な立場にいるかどうかということだと思います。
では、終身雇用がいつからあるのかというと、諸説あるらしいですが、大正末期から昭和初期だそうです。当時に熟練工の囲い込みのために企業側が定期昇給や年功序列制度を取り入れたことが終身雇用の始まりだそうです。逆に言えば、それまでは、終身雇用ということはなかったということです。つまりたかだが100年の歴史もない制度とも言えます。
そもそも正社員というのは、終身雇用と引き換えに、その企業に一生を捧げるという前提の契約のようだと思います。翻って見ると、では、現在の正社員の人たちはそのような気持ちがあるかといえば、そうではないと思います。それは、終身雇用が崩壊しているからそうなんだとも言えるし、卵が先か鶏が先かみたいなことかもしれません。
企業寿命が23.5年なのに正社員は安定か?
東京商工リサーチの2014年「倒産企業の平均寿命」調査によると2014年の倒産企業の企業寿命は23.5年とのことです。22歳で大学を卒業して65歳まで働くと43年間。実際には高齢化社会が進むので、50年ほど働かないといけません。単純計算で1人あたり2.1社で働く必要があります。
これは、おそらく企業規模には関係ありません。ニュースで、大企業の倒産やリストラの話題には事欠きません。
企業が終身雇用をしなくなったというよりも、社員の働く年数よりも企業寿命が短いのですから終身雇用の崩壊は必然と言ってもいいでしょう。
だからコワーキング!とは言いません。
コワーキングスペースの経営者だから、結論はだからみんなでフリーランスになってコワーキングしていきましょう!って結論と思うかもしれませんが、そうは思っていません。
これから会社に頼らない生き方を求めていく必要があるということを個々人が認識をしないといけないと思っています。別に会社に所属していたら良いと思います。
求めるべきはダブルインカム、トリプルインカムでは?
ダブルインカムノーキッズなんて言葉バブル期にはもてはやされました。夫婦二人の収入で子無しで優雅に楽しもうというスタイルです。私の言うダブルインカムはそういうことではなく、一人ダブルインカム、一人トリプルインカムです。
会社に所属していると副業規定が・・・ということがあるかもしれません。実際に収入は得ていなくとも構わないと思います。個々人が「会社に所属していなくても食べるくらいならやっていける」「確実に他の会社に転職していける」と思える状態を目指さないといけないと思っています。
また、金額ではないと思います。会社以外で1,000円を稼ぐというのは難しいです。不要品をオークションで売ってというのはここで言う稼いでるわけではなく資産を切り崩しているだけです。そうではなく、1,000円稼ぐことを始めてみてはいかがでしょうか。