コワーキングスペースはIT系以外の仕事の人も多い【コワーキングスペース活用事例】
コワーキングスペースというと、ノートパソコンを持ったIT関連の人が多いと思われるかもしれませんが、非IT系の仕事の利用者もたくさんおられます。むしろ、IT関連ではない事業をしている人の方がコワーキングスペースと相性が良いのではないかと思うことも多いです。ちなみに写真は、Umidass会員の旅行会社のみなさんです。
コワーキングスペースの利用者はIT関連の人ばかりではないわけ
コワーキングスペースは、デスクスペースが提供されるサービスです。基本的にフリーアドレスの座席であったり、利用したいときだけ利用できるサービスということもあって、持ち運べる荷物で完結できる作業を持っている方が多く利用します。
多くの場合には、ノートパソコンで仕事ができる人が多いわけですが、いまやパソコン作業は業種、職種問わずに必須です。むしろIT関連の人の中にはコワーキングスペースは仕事場所としてマッチしないケースもあります。
本題からそれますが、IT系の人でコワーキングスペースがマッチしないケースというのは・・・
- 不特定多数の人が利用するネットワークからの接続や他人に作業内容が見られる可能性があるということがセキュリティ上問題がある
- ノートパソコンだけではモニターが不足している、スペックが足りないという理由で仕事ができない
といったことなどがあげられます。
話を少し元に戻しまして、IT関連以外の人がコワーキングスペースを利用することについてもう少し詳しく書いていきます。
コワーキングスペースを利用しているIT系以外の人の業種や職種【Umidassの場合】
まず、どんな業種や職種の人が利用しているのかということをUmidassの実例をもとに紹介していきます。具体的な業種や職種で言うと下記のような人が使っています。
- 旅行会社(冒頭の写真の人たち)
- 輸出入関連の仕事
- 営業職の人
- 個人事業主全般
すべての人ではないですが、共通するポイントがいくつかあります。
事務所でのデスクワーク時間が短いのでオフィスを構える意味がない/コストが見合わない
多くの方に共通することとして、業務上、事務所でのデスクワークよりも、外に出ていることが多いということがあります。旅行会社であれば、ツアーの下見やツアー客への対応、営業職であれば、営業活動などなどデスクワークよりも外出している時間の方が長いという人たちです。
事業の規模が大きくなり、事務員を常駐できるのであれば、ともかくそうでなければ、オフィスを借りても多くの時間は留守にしていることになります。オフィスを自分で借りると家賃だけでなく光熱費等のコストや、掃除など不随してさまざまな雑用が増えますがそれだけのメリットが少ない方たちです。
来客対応が多い仕事の場合、オフィスを借りると応対スペースが必要となる
来客対応が多い仕事の場合、オフィスを借りた場合には、応対スペースを用意しなければいけません。応対スペースというのは来客がない場合に無駄な経費となります。一方で、コワーキングスペースの場合には、必要な時間だけ会議室を借りるということができ、少人数~多人数までさまざまな来客に対応がしやすくなります。
IT系の人にパソコンやホームページ・ネット集客に関する相談や発注ができる
コワーキングスペースにはIT系ではない人も多くいますが、一方でIT関連の人ももちろん多くいます。あらゆる仕事においてパソコン操作やホームページやネット集客が必要な社会ですが、専門家がたくさんいますので、相談や発注をすることができます。
仕事と直接的につながっていない専門家を探すのは骨が折れるものですが、その点の苦労をしなくてよくなります。
IT以外の専門家にも出会いやすい
事業をしているとIT以外にもさまざまな専門家が必要となります。士業、地域の事業主、行政などさまざまな人との接点を持ちやすいというメリットがあります。
小規模な事業の場合、他人との接点ができ、チーム内の閉そく感がなくなる
数名で事業を運営している場合、毎日、同じ人と顔を合わせることになります。毎日、同じ人と顔を合わせると変化がなく閉そく感があります。また、怒られた、ミスをしたなど少し距離を取りたいシチュエーションでも小さなスペースで一緒にいないといけません。コワーキングスペースではさまざまな人がいるので閉そく感がなくなり、他者からの刺激を受けることもできます。
逆にコワーキングスペースの利用がしにくいタイプの仕事
IT系以外の人がコワーキングスペースを利用するメリットを挙げてきましたが、コワーキングスペースを利用しにくいタイプの仕事もあります。
スタッフ数が多い場合には逆にコスト高になる
コワーキングスペースは、基本的に人数単位での料金体系ですので、スタッフ数が多いとコスト高になるケースがあります。また、小さなスペースの場合には、そもそも席が不足しがちなどの問題が起きるケースもあります。
※法人単位、事業単位での料金体系があるスペースもあります。
個人情報を扱う仕事や機密情報が多い仕事
士業によっては、共用スペースがあると開業場所として認められないケースもありますが、その理由は個人情報などセキュリティ面だと思います。不特定な人が出入りする空間ですので他人に仕事内容を見られてしまうということはある程度想定に入れておかないといけません。その点、個人情報や機密情報を扱う仕事は不向きです。
ただ、士業の場合には、営業先となりえる顧客がたくさんいる場ということや、小さな事務所で籠って仕事をしていると息がつまるといった理由で、正式な事務所は持ちつつ、コワーキングスペースも借りて、使い分けている方もいます。
資料や在庫などの保管スペースが必要な仕事
コワーキングスペースによっては、私物を入れることができるロッカーが用意されていたり、固定席サービスを使うことで私物を机のうえに置いて帰れるサービスを提供しているところが多いですが、それでもスペース内に置いておくことのできる荷物量というのはそれほど多くありません。
その点から資料や在庫などの保管スペースが必要な仕事の場合には、コワーキングスペースの利用は難しいケースが多いです。
コワーキングスペースによって、集まる職種、業種のカラーが違う
最後にコワーキングスペースの運営方針や立地によって集まる職種や業種のカラーはさまざまです。
Umidassのように郊外型の場合には、地域のさまざまな人が利用するので業種や職種は幅広くなる傾向にありますが、近隣の人が多くなります。一方で都心部だとさまざまな地域の人が利用しますが、運営方針などによって利用する人の業種や職種に偏りがあったり、業種、職種は偏らなくても事業に対する考え方などが偏るケースもあります。
近くにたくさんのスペースがある人はいろいろなスペースを訪れてみてもらいたいです。