伝わらないコワーキングスペースという名称、呼称

コワーキングスペースのイメージ名刺交換した際などに「豊中でコワーキングスペースを運営しています。」と言っても恐ろしいくらいに伝わりません。10人中9人は「コワーキングスペースって??」という反応をされます。(100人中99人かもしれません。)

私はもともとIT業界に10年以上いましたので、知らない間に「コワーキングスペース」という単語と「いろんな人が集まって仕事や勉強しているところ」という認識を持っていました。随分、前からあるイメージだったのですが、調べてみると日本に初めてコワーキングスペースができたのは、2010年でした。5年も経過していなかったのは逆に驚きだったくらいです。

なぜ、伝わらないのか?

「コワーキングスペース」に似た業態として、「レンタルオフィス」や「シェアオフィス」「貸会議室」「フリースペース」があります。これらの単語は割とすんなり伝わります。特に「レンタルオフィス」や「シェアオフィス」は実際に利用したり、見たことのある人はほとんどいないと思いますがそれでも伝わります。

なぜかというと、これらの単語は業態、事業内容を表しているということと、馴染みのある単語の組み合わせだからです。レンタルオフィスはオフィスをレンタルするんだとか、シェアオフィスはオフィスをシェアしているんだとかイメージできるということです。

「コワーキングスペース」の場合には、「コワーキング」という働き方を示しています。それに「スペース」という単語がくっついた形です。

この「コワーキング」が曲者です。もとの単語の意味と日本人の受け取り方のギャップという問題を抱えています。

「コワーキング(coworking)」という単語の意味

もともとアメリカで生まれた単語ということもあって、アメリカに住んでいた方などと話をすると割とすんなり通じます。私は英語が苦手なので、感覚値がわからないのですが、「コワーキング」はアルファベットで書くと「coworking」です。「co」+「working」なのですが、この「co」が「company」の「co」と同じです。では、「co」は何かというと、ラテン語での「一緒に」という意味です。「company」は「一緒に食事をする(パンを食べる)仲間」というのがもともとの意味です。また、「working」は「働く」とか「仕事の」という意味です。

「コワーキング(coworking)」という単語の日本人の受け取り方

英語が、「co」+「working」と書きましたが、日本人も同じように「コ」+「ワーキング」と受け止めます。稀に「コア」+「ワーキング」というケースもありますが。この「コ」という文字を日本人は無意識に「個」「小」「子」という漢字に変換してしまいます。結果、個人とか小さいという印象になります。英語の「一緒に」とは大きく違ってしまいます。次に、「ワーキング」についてですが、これは「work」と「job」には違いがあるのに、日本人は同じように受け止めてしまうという問題があるように思います。新社会人がよく「仕事」と「作業」は違うと怒られますが、「work」と「job」には同じような違いがあるにも関わらずそのように伝わっていないと感じます。

結果、どうなるか

英語と日本人の受け取り方の問題の結果、どうなるかというと、「コワーキング(coworking)」=「一緒に何かを考えたり仕事をしたりする場所」が、日本人には、「個人が1人で作業する場所」となるわけです。

日本人に伝わる新しいネーミングを考えたい。

「コワーキングスペース」という呼び方を広めていきたいと思っておられる方には、新参のコワーキングスペース運営者が何を言ってるんだとお叱りを受けそうですが、日本では日本人にわかりやすいネーミングにしないと広がらないのではないかと感じています。

例えば、Umidassでは、「まちライブラリー」というまちの図書館を増やしていこうという取り組みに参加しています。もともとアメリカ?では、「マイクロ・ライブラリー」というネーミングのようです。日本でも「マイクロ・ライブラリーサミット」というような形でそのまま使われているケースもあり、そのままでも伝わる言葉だと思いますが「まちライブラリー」と日本語になることでぐっとわかりやすさが変わってきます。そのような形で新しい言葉が作れないかと思っています。

ただ、Umidassのスタッフには、コピーライターなど言葉のプロがいないので、難航しています。一緒に考えたいという方はお声がけいただければありがたいと思います。

今までのボツ案や考え方

Umidass内でたまにこの議論をするのですが、そんな時に出てきたボツ案や考え方を紹介しておきます。

・「フリー」という言葉を使った方がいいのではないか。でも、「フリースペース」や「フリーオフィス」は違う。
・「オフィス」という単語を使うと一気にターゲットを狭くしてしまうのでダメだろう。
・「自由空間」→そんなお店ありそう。
・「デスク」「テーブル」「机」とかは?「フリーデスクとか」「ホットデスク」だと1人な感じが出てしまう。
・いっそ、「寺小屋」とか「〇〇庵」とかどうだろうか。
・「カフェ」という単語を使うと提供物のハードルが上がりそう。
・いろんな職種、業種の人が来て仕事したり、勉強しているとコラボが発生したり、顔なじみができたりするとかそういうことが伝わるにはどうしたらいいのか?

はい。めちゃくちゃ難航しています><

投稿者プロフィール

Umidass代表
Umidass代表
コワーキングスペースUmidassの代表です。
大学を卒業後、システム会社、マーケティングリサーチ会社など数社の転職を経て、京都のWebコンサルティング会社に10年勤務。大規模ECサイトの開発に携わってきた。会社を退職後、個人でネットショップの運営などを経て、株式会社エッグレイ、コワーキングスペースUmidassを設立。コワーキングスペースUmidassのある安楽寺の副住職でもあります。